「うちの子、もしかして育て方が悪いのかな…」
「学校でのお友達とのトラブル、どうしてうちの子だけ…」
「周りの子と少し違う気がするけど、誰に相談すればいいのかわからない…」
大切なお子様のことで、一人きりでそんな風に悩んでいませんか?
子どもの成長は一人ひとり違って当たり前。そう頭ではわかっていても、日々の生活の中で不安や焦りを感じてしまうのは、お子様を深く愛しているからこその、とても自然な感情です。
そして、そんな悩みの中で「発達検査」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
でも、「検査」と聞くと、なんだか不安になりますよね。
「子どもに”診断”というレッテルを貼ってしまうことになるのでは?」
「もし、良くない結果が出たらどうしよう…」
「そもそも、どこで受けられて、費用はどのくらいかかるの?」
この記事では、そんな保護者の方々の不安に寄り添いながら、発達検査、特に広く使われている「WISC-V(ウィスク・ファイブ)知能検査」について、一つひとつ丁寧に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、検査への漠然とした不安が「わが子をより深く理解するための一歩」という前向きな希望に変わっているはずです。ぜひ、最後までゆっくりと読み進めてみてください。
もしかして…?と思ったら。発達検査は「子どもの心を知るための羅針盤」です
まず、一番にお伝えしたいこと。それは、発達検査はお子様に優劣をつけたり、何かを断定したりするためのものではないということです。
発達検査の本当の目的は、お子様の脳の「個性」を客観的に理解し、その子に合ったサポートの方法を見つけるための「羅針盤(らしんばん)」を手に入れることにあります。
私たちはつい、「できる・できない」で物事を判断してしまいがちです。でも、お子様が抱えている「困りごと」は、本人の努力不足や、親の育て方のせいではありません。生まれ持った脳の特性が、そうさせているのかもしれないのです。
例えば、「授業に集中できない」のは、やる気がないからではなく、耳から入る情報を記憶しておくのが苦手だからかもしれません。
「かんしゃくを起こしやすい」のは、わがままなのではなく、自分の気持ちをうまく言葉で表現できないからかもしれません。
検査を通して、そうした「困りごとの本当の理由」が見えてくることがあります。理由がわかれば、叱るのではなく、その子の特性に合わせた手助けをしてあげることができます。それは、お子様にとっても、そして何より、毎日頑張っている保護者の方にとっても、大きな救いになるはずです。
こんなお悩み、ありませんか?検査を考えるタイミング
「検査を受けるべきか迷う…」という方のために、保護者の方が検査を考えるきっかけになりやすい、具体的なお悩みの例をいくつかご紹介します。もちろん、これに当てはまらない場合もたくさんあります。
■ 学校の先生から、落ち着きがない、授業に集中できていないと頻繁に指摘される
■ お友達とすぐにケンカになるなど、対人関係でのトラブルが絶えない
■ 特定の物事へのこだわりが非常に強く、予定の変更などにパニックを起こしてしまう
■ みんなと同じようにやっているはずなのに、文字の読み書きや計算が極端に苦手
■ 何度言っても忘れ物や失くしものが減らない
■ 「どうせ僕なんて」「僕にはできない」など、自分に自信をなくしている様子が見られる
もし、こうしたお悩みが長く続いていて、親子ともに辛い状況なのであれば、一度専門家に相談し、検査を検討してみるのも一つの大切な選択肢です。
いちばんよく使われる「WISC-V知能検査」で何がわかるの?
発達検査にはいくつか種類がありますが、現在、世界中の教育現場や医療機関で最も広く使われているのが「WISC-V(ウィスク・ファイブ)知能検査」です。
対象年齢は5歳0カ月から16歳11カ月まで。臨床心理士などの専門家がお子様と1対1で、パズルのような課題や質問を通して、様々な角度から能力を測定していきます。
この検査のすごいところは、単に「IQ(知能指数)」という全体の数値を見るだけでなく、能力を5つの主要なグループに分けて、それぞれの力のバランス(得意なこと・苦手なことの凸凹)を詳しく見ることができる点です。
5つの指標から、子どもの「得意」と「苦手」が見えてくる
WISC-Vでは、主に以下の5つの指標からお子様の能力の特性を読み解いていきます。少し専門的に聞こえるかもしれませんが、ここでは「こんな力のことなんだ」とイメージできるよう、分かりやすくご紹介します。
言語理解指標(VCI)- 言葉を理解し、表現する力
言葉を使って考えたり、表現したりする力のことです。「これとこれは、どういうところが似てる?」「この言葉はどういう意味?」といった質問を通して、言葉の知識や理解度、推理力を見ます。
この力が高いお子様は、お話が上手だったり、本を読むのが好きだったりする傾向があります。逆に低いと、説明が回りくどくなったり、相手の言っている意図を正確に読み取るのが苦手だったりすることがあります。
視空間指標(VSI)- 見たものを理解し、組み立てる力
目で見た情報を正確に捉え、全体の構造を把握する力です。積木の見本と同じ形を作ったり、パズルを組み合わせたりする課題があります。
この力が高いと、図形問題や地図を読むのが得意なことがあります。低い場合は、漢字の形を覚えるのが苦手だったり、図工などでのお手本通りに作ることが難しかったりします。
流動性推理指標(FRI)- ルールを見つけ、考える力
初めて見る問題に対して、隠れたルールや関係性を見つけ出し、論理的に答えを導き出す力です。いわゆる「頭の回転の速さ」や「応用力」に関わります。
この力が高いと、物事の要領を掴むのが早く、パズルやクイズなどが得意な傾向があります。低いと、新しい学習内容を理解するのに時間がかかったり、応用問題でつまずきやすかったりします。
ワーキングメモリー指標(WMI)- 情報を一時的に記憶し、使う力
耳から入った情報を一時的に頭の中に記憶(メモ)しておき、それを使って課題をこなす力です。例えば、「先生が言ったことを覚えておいて、その通りに行動する」「文章を読みながら内容を理解する」といった場面で使われます。
この力が低いと、「さっき言ったばかりなのに…」と忘れっぽかったり、長い指示を一度に覚えられなかったり、計算の繰り上がりで間違えたりすることが多くなります。
処理速度指標(PSI)- 素早く正確に作業する力
目で見た情報を、どれだけ速く、正確に処理できるかを見る力です。簡単な記号を時間内に書き写すなど、単純な作業のスピードと正確性を見ます。
この力が低いお子様は、マイペースでのんびりしているように見えることがあります。板書を書き写すのが間に合わなかったり、テストで時間が足りなくなってしまったりするのは、この力が影響している可能性があります。
検査結果は「宝の地図」。わが子の未来を照らすヒントに
これらの5つの指標の結果を見ることで、「どうしてこの子は忘れ物が多いんだろう?」「どうして漢字を覚えるのが苦手なんだろう?」といった、日々の困りごとの背景にある理由が、科学的な根拠を持って見えてきます。
大切なのは、結果の数値に一喜一憂することではありません。
その結果を、わが子の特性に合わせた関わり方を見つけるための「宝の地図」として活用することです。
例えば、以下のように、お子様の特性に合わせたサポートを考えるヒントになります。
| 指標の特性(もし、この力が低い場合…) | 困りごとの例 | 家庭でできるサポートのヒント |
|---|---|---|
| 言語理解 (VCI) | ・話が長くなりがち ・人の話の意図を誤解しやすい |
・絵や図を使って視覚的に伝える ・結論から先に話す練習をする |
| 視空間 (VSI) | ・漢字や図形を覚えるのが苦手 ・整理整頓ができない |
・漢字をパーツに分けて覚える ・写真やイラストで物の定位置を示す |
| 流動性推理 (FRI) | ・応用問題でつまずく ・先の見通しを立てるのが苦手 |
・手順を一つひとつ具体的に示す ・例題を多く解いてパターンを学ぶ |
| ワーキングメモリー (WMI) | ・忘れ物が多い ・指示が一度で入らない |
・指示は短く、一つずつ出す ・メモを取る習慣をつける |
| 処理速度 (PSI) | ・板書や宿題に時間がかかる ・テストで時間が足りなくなる |
・やるべきことの量を調整する ・時間に追われない環境を作る |
このように、苦手な部分を無理にやらせるのではなく、その子の特性に合わせて環境を整えたり、伝え方を工夫したりすることで、お子様が感じる「生きづらさ」を大きく減らしてあげることができるのです。
【松原市版】発達障害の検査、どこで?費用は?
「検査の重要性はわかったけれど、実際にどこで受けられるの?」
ここでは、大阪府松原市にお住まいの方を対象に、具体的な相談先や検査の流れについてご説明します。
松原市で発達検査を受けるには?相談から検査までの流れ
一般的に、発達検査を受けるまでは以下のようなステップを踏むことが多いです。ただ、状況によって異なりますので、あくまで一例として参考にしてください。
■ Step1:まずは相談窓口へ
いきなり病院に行くのはハードルが高いと感じる方は、まずはお住まいの地域の公的な相談窓口に連絡してみるのがおすすめです。保健師さんや専門の相談員さんが、親身に話を聞いてくれます。状況に応じて、適切な医療機関や支援機関を紹介してもらうこともできます。
■ Step2:医療機関の受診
紹介された、あるいはご自身で探した小児科や児童精神科などを受診します。医師がお子様の様子を見たり、保護者の方から詳しいお話を聞いたりした上で、検査の必要性を判断します。
■ Step3:検査の予約と実施
検査が必要と判断されたら、予約を取ります。発達検査は非常に希望者が多く、数ヶ月待ちになることも珍しくありません。検査自体は、前述の通り専門家とお子様が1対1で行い、数時間かかることが一般的です。
■ Step4:結果の説明とフィードバック
後日、改めて医療機関を訪れ、医師や心理士から詳しい検査結果の説明を受けます。そして、その結果を元に、今後の生活や学校での過ごし方についてのアドバイスをもらいます。
松原市とその周辺の相談・検査機関
松原市やその近隣で相談や検査ができる機関の例をご紹介します。
【公的な相談窓口】
■ 松原市役所 障害福祉課
まずどこに相談していいかわからない場合、市の担当窓口で情報提供を受けられます。
■ 松原市 基幹相談支援センター(地域生活サポートセンターいこな)
障害のある方やそのご家族のための総合的な相談窓口です。様々な悩みについて相談に乗ってくれます。
【検査が受けられる可能性のある医療機関】
■ 阪南中央病院 小児科(小児発達)
松原市内にある中核病院で、小児の発達に関する相談や診療を行っていることがあります。検査の実施状況や予約方法については、直接病院へお問い合わせください。
■ その他、近隣市の児童精神科や発達外来のあるクリニック
堺市や大阪市など、近隣の専門クリニックも選択肢となります。「〇〇市 発達外来」「〇〇市 児童精神科」などで検索し、お住まいから通いやすい場所を探してみるのも良いでしょう。
※注意:情報は変更される可能性があります。また、予約が非常に混み合っている場合が多いため、受診を検討される際は、必ず事前に各機関へ電話等でご確認をお願いします。
検査にかかる費用はどのくらい?
費用についても、とても気になるところですよね。発達検査の費用は、どこで受けるか、保険が適用されるかによって大きく変わります。
■ 保険適用の場合
医師が「診断・治療のために必要」と判断して行う検査は、健康保険が適用されます。その場合、自己負担額は数千円から1万円程度になることが多いです。
※保険適用の場合、自治体によっては子ども医療費助成制度が使えるので、自己負担額は500円になります。
■ 自費(保険適用外)の場合
カウンセリングルームや教育支援センターなどで受ける場合は、保険が適用されず自費となります。費用は機関によって様々ですが、数万円から10万円近くかかることもあります。
まずは医療機関に相談し、保険適用で検査が受けられるかを確認するのが一般的な流れです。
検査後の不安に寄り添うということ
検査結果を、ひとりで抱え込まないでください
検査結果を聞いたとき、安堵する方もいれば、ショックを受ける方、あるいは「これからどうすればいいの?」と途方に暮れてしまう方もいるかもしれません。
どんな結果であれ、それはお子様の一つの「個性」が示されたにすぎません。そして、ここからが本当のスタートです。
検査結果という「宝の地図」を手に、学校の先生と相談して合理的配慮(その子に合った学習環境の調整)をお願いしたり、家庭での声かけや関わり方を見直したり、できることはたくさんあります。
でも、それを保護者の方、特にお母さん一人が抱え込む必要は全くありません。
「夫に話しても『お前の育て方が悪い』と理解してもらえない…」
「誰にもこの辛さをわかってもらえない…」
そんな孤独感に苛まれることもあるかもしれません。どうか、一人で悩まないでください。
ご家庭という安心できる場所で、専門家がお手伝いできること
放課後等デイサービスなどの集団療育も素晴らしい選択肢ですが、中には集団が苦手だったり、環境の変化にストレスを感じてしまったりするお子様もいます。
私たちのような訪問看護ステーションは、発達障害のお子様がいるご家庭に看護師や作業療法士などの専門家が直接お伺いし、松原市での穏やかな生活をサポートしています。
お子様が一番安心できる「おうち」という環境で、一人ひとりの特性やペースに合わせた専門的な個別療育(遊びや学習支援)を行うことができます。それは、お子様の自己肯定感を育み、二次障害を防ぐ上で非常に効果的です。
そして、私たちの役割は、お子様のケアだけではありません。日々、誰にも言えない不安や悩みを抱えながら頑張っている保護者の方の心に寄り添い、一番の味方になることも、大切な仕事だと考えています。
まとめ:一歩踏み出す勇気が、お子さんの笑顔に繋がります
今回は、発達検査、特にWISC-V検査について、その内容から松原市で相談・検査できる場所、費用まで詳しく解説しました。
発達検査を受けることは、決して怖いことではありません。
それは、お子様の「困りごと」の理由を知り、その子だけの素晴らしい「個性」を輝かせるための、希望に満ちた第一歩です。
もしあなたが今、暗いトンネルの中で一人きりでいるような気持ちだとしても、必ず光はあります。
その一歩を踏み出す勇気を、私たちは心から応援しています。
ミネラル訪問看護では、経験豊富な看護師や療法士がお子様一人ひとりの特性に合わせた個別ケアをご自宅で提供します。子育てのお悩み、二次障害への不安、どんなことでもご相談ください。松原市とその近隣地域に対応しております。皆様の大切なお子様のことでお困りの際には、ミネラル訪問看護までお気軽にご相談ください。